【保存版】美容室のシャンプー台|種類・特徴・価格・選び方の完全ガイド

美容室の“要”は、シャンプー台にある。
美容室を開業する上で、お客様との最初の接点にもなるシャンプー台。
実は、お店の印象・客単価・リピート率まで左右するほど、重要な設備です。
- 種類や設置方法によってかかるコストも違う
- サロンのコンセプトと合っていないと、違和感やストレスにつながる
この記事では、シャンプー台の種類・特徴・価格・選び方・おすすめ機種まで、すべて網羅して解説します。
シャンプー台とは?美容室における役割と重要性

シャンプー台は単なる設備ではありません。
むしろ、お客様が「もう一度来たい」と思えるかどうかを左右する、体験の中心です。
- リラックスできる姿勢か?
- 髪や頭皮を丁寧にケアしてくれる印象か?
- 清潔感と設備の快適さはあるか?
サロンの世界観と連動して、「あのお店、よかったな」と思ってもらえるかが決まります。
シャンプー台の種類と特徴【3タイプ比較】

種類 | 特徴 | 向いている店舗 |
---|---|---|
サイドシャンプー | 横から施術する基本タイプ。コストを抑えやすい | 小規模・高回転型サロン |
バックシャンプー | 後ろから施術。お客様の首への負担が少ない | ゆったり丁寧な施術がしたいサロン |
フルフラット | 仰向けに寝たまま施術可能。スパ対応◎ | スパメニュー・高単価サロンに最適 |
💡 一人美容室で人気なのは「バックシャンプー or フルフラット」。
セット面からの導線や、空間のコンセプトに合わせて選ぶと◎
イプ別に見るシャンプー台の価格

美容室のシャンプー台の設置には、工事費用(25〜60万円)が別で発生することは前述の通りです。
では、タイプ別に、シャンプー台の価格はどれくらいでしょうか?
名称 | 価格 | タカラモンベルト社の販売価格 |
サイドシャンプー | ★★★★☆ 比較的安価 | 30〜50万円程度 |
バックシャンプー | ★★★☆☆ 標準価格帯 | 45〜80万円程度 |
フルフラット | ★★☆☆☆ 高価 | 35〜100万円程度 |
上記の通り差はあるものの、美容室のシャンプー台は安くても30万円以上のものがほとんどです。
美容室のシャンプー台を1台増やすだけで見積もりが100万円以上変わることもあるので、注意が必要です。
美容室のシャンプー台|価格と設置費用の目安

内容 | 金額目安(税別) |
---|---|
シャンプー台本体 | 30万〜100万円 |
配管・設備工事費 | 25万〜60万円 |
合計 | 55万〜160万円前後 |
📝 居抜き物件の場合は20〜30%コストダウンできるケースも。
逆にスケルトン物件で配管から整える場合は、設置費用が上がることもあります。
美容室のシャンプー台はどう選んだらいい?

美容室のシャンプー台には、以下の3種類があります。
- サイドシャンプー
- バックシャンプー
- フルフラット
1台あたり30万円以上するシャンプー台ですから、やはりこだわって選びたいですよね。
そこでおすすめなのが、美容室のシャンプー台を選ぶときに「コンセプト」で選び、その後「メーカー」や「価格」で絞る、という方法です。
この2点を中心に、詳しく解説していきます。
シャンプー台は、コンセプト(どんな美容室を作りたいか)で選ぶ

美容室のシャンプー台は、どんなお店を作るのか、コンセプトによって変わってきます。
まず、どのくらいの価格帯で、どういったサービス・価値をお客様に提供するのか、によって選択する必要があります。
- サイドシャンプー:回転率が高く、低価格な美容室
- バックシャンプー:ヘッドスパも行う美容室(1人美容室を含む)
- フルフラット:ヘッドスパブースもあり、スパメニューも看板サービスとする美容室
各シャンプー台の特徴と向いている美容室
名称 | 水圧 | 汚れを落とす速さ | 美容師の腰への負担 | お客様の首への負担 | 向いている美容室 |
サイドシャンプー | ★★★★★ 水圧が強め | ★★★★★ 早い | ★☆☆☆☆ 負担が大きい | ★☆☆☆☆ 負担が大きい | 低価格で回転が早い美容室 |
バックシャンプー | ★★★☆☆ 水圧は標準 | ★★★☆☆ ゆっくり | ★★★★☆ 負担は少ない | ★★★★☆ 負担は少ない | ヘッドスパも行う美容室 |
フルフラット | ★★☆☆☆ 水圧は弱め | ★★☆☆☆ 更にゆっくり | ★★★★★ 負担は最小限 | ★★★★★ 負担は最小限 | ヘッドスパブースのある美容室 |
サイドシャンプーを導入すべき美容室
低価格で、沢山のお客さんにきてもらう美容室を開業したい。
水圧が強く、早くにしっかり汚れやカラー剤・パーマ液を落とすことができます。しかし、美容師の腰や、お客様の首への負担が大きいことから、長時間のリラクゼーションには向きません。従って、低価格・高回転率型の美容室に向いていると言えます。
バックシャンプーを導入すべき美容室
1人美容室を開業したい。ゆっくりと常連さんに来て欲しいな。
最近主流のバックシャンプーは、サイドシャンプーに比べると、美容師の腰や、お客様の首への負担が格段に少ないです。水圧は、サイドシャンプーに比べると弱く、汚れを落とすスピードはゆっくりでリラクゼーション向きです。フルフラットシャンプーに比べて場所を取らないため、導入がしやすいのもポイントです。1人美容室を始め、中価格帯〜高価格帯の美容室に向いていると言えます。
フルフラットシャンプーを導入すべき美容室
美容室としてだけじゃなく、スパやサロンとしても、美容に関する全てを提供できるお店を作りたいな。
フルフラットシャンプーは、美容師の腰や、お客様の首への負担が圧倒的に少ないです。水圧は弱く、汚れを落とすスピードもゆっくりでリラクゼーション向きです。しかし、設置スペースを広く取る必要があるほか、設置費用も高くなるため、ハードルがあります。リラクゼーション特化していたり、高価格帯の美容室に向いていると言えます。
参考:少しでもスペース効率を上げたい美容室:セット椅子一体型シャンプー
空間に余裕はないけど、シャンプー台とセット面を可能な限り多く設置したいな。
セット椅子一体型シャンプーは、椅子が倒れてシャンプー台になるタイプです。空間効率を重視したい、美容室に向いていると言えます。
おすすめメーカーと人気モデル【3選】

メーカー名 | モデル名 | 特徴 |
---|---|---|
タカラベルモント | YUMEシリーズ | 高級感・機能性・快適性の3拍子揃った超定番。スパ向け◎ |
ビューティガレージ | Rubino など | コスパ重視/セット面と統一感のあるデザインが人気 |
大広製作所 | IYASHIシリーズ | 国内製造/サポートも安心。丁寧なつくりに定評あり |
シャンプー台選び・設計の際の注意点

高額な出費となるシャンプー台選びは非常に大切です。美容室のシャンプー台は、一度設置したら、基本的にずっとそのまま使用します。
従って、あなたのお店のコンセプト(どんなサービス・価値を、どのくらいの価格で、どんなお客様に提供するか)を決め、それに従って、シャンプー台の種類を選択するのが良いでしょう。シャンプー台のメーカーや商品は、あなたのこれまでの美容師としての経験上、実績のあるものを選ぶか、ショールームに行って試してみるようにしましょう。
有名メーカーのショールーム
また、店舗内装全体のイメージとの調和も忘れてはいけないポイントです。シャンプー台はサイズが大きく、目立ちますが、店舗内装の中で、あまり目立たせたいものではありません。また、お客様の視点からしても、シャンプーをされている姿を他のお客様から見られるのは、心地良いものではないでしょう。従って、シャンプー台は、入口やセット面から死角となる位置に設計するか、あるいは入口やセット面から、視線が合わないように設計するのが一般的です。
まとめ

今回は、美容室にシャンプー台を設置する内装工事の費用感と選び方について解説しました。
本記事の要約
- 美容室にシャンプー台を設置する内装工事の費用は「平均60~100万円」程度かかる
- 美容室のシャンプー台は3種類
①サイドシャンプー
②バックシャンプー
③フルフラット - シャンプー台の種類は、「コンセプト」に合わせて選ぶ
- シャンプー台は、実際にショールームで選ぶ
- 「オペレーションしやすさ」と「世界観へのフィット感」が鍵
美容室にシャンプー台を設置する際には、内装をしっかりと確認して全体のバランスに注意しましょう。
もし美容室の開業でお困りのことがあれば、お気軽にお問い合わせください。