美容室の内装工事はいくらが相場?設計事務所による予算解説

私もいつか美容師として、自分の店を持ちたいな……

でも美容室の工事って、大体いくらぐらいの予算が必要なのかしら?

美容室を開く際に、最も気になるのは「どのくらいのお金が必要なのか?」という点でしょう。
特に内装工事費用は、個人の事前調査では正確な見積もりも難しく、どのくらいお金を貯めておけばいいのかわかりにくいかもしれません。

もちろん、具体的な金額を知るには設計事務所や工務店にて相談し見積もりを出してもらうのが一番確実ですが、

「この広さの店舗の改装なら、◯◯万円くらい」

というおおまかな数値くらいは、事前に把握しておきたいですよね。

そこでこの記事では、店舗の規模別に分類し、ヘアサロンの内装工事費の相場を紹介していきたいと思います。

そもそも「内装費」とは?どんな費用まで含むの?

そもそも「内装費」とは?どんな費用まで含むの?

そもそも内装費とは、開業におけるどこまでを意味する単語なのでしょうか?
例えばある書籍やHPに「内装費:150万円」とあったとしても、

  • それは土地代や家具代といった諸費も含めた価格なのか? 
  • それとも壁材や床材などの材料費だけなのか?

という違いには、十分な注意が必要です。

基本的に内装費という言葉は、「設計と施工にかかる、材料費・人件費」を指すものとして使われるのが一般的です。

そのため、

  • 土地代やテナント料
  • シャンプー台やセット椅子・ボイラーなどの諸設備代
  • 椅子や棚・カウンターのうち、作り付けでないもの

など、建築の上流や下流にあたる諸費用については「内装費」の中に含まれないのが普通です。

特にシャンプー台などは、内装費に含むのか含まれていないのかが業者によって表記が曖昧なこともあるため、金額の比較には注意が必要となるでしょう。

「坪単価×面積」で、美容室工事の相場を知る

「坪単価×面積」で、美容室工事の相場を知る

では具体的に、美容室の改装にはどの程度のお金が必要なのでしょうか?
相場をざっくりと知る最もお手軽な手段は、「坪単価」という考える方法です。

坪単価とはその名の通り、ある内装工事にかかった費用をそのテナントの面積で割った価格のことです。
例えばある建設会社では、20坪の店舗の内装費に平均400万円かかっていた場合、この会社での美容室の坪単価の相場は

400万円÷20坪=20万円/坪

と表現することができます。

このように、おおよその坪単価を知ることができれば、あなたの理想とする店舗の規模に応じた予算をざっくりと把握することができるのです。

ちなみに坪単価は、設計した企業や取り組む内装の内容にも応じて変動いたしますが、美容室であれば20万〜60万円の範囲となることが一般的でしょう。
例えばあなたが30坪の店を開く場合、安く済めば600万円程度、高ければ1800万円にも上ると、考えることができるのです。

以下、その詳細を確認していきましょう。
(ちなみに、一坪≒2畳≒3.3㎡で換算できます。)

相場①:10坪(≒33㎡)程度の内装工事

10坪の店舗の場合、

  • セット面:2(〜3)席
  • シャンプー台:2席

程度の、極めて狭いお店となることが予想されます。
おそらく、アシスタントなどを雇っても1名の、極めてコンパクトな経営となる美容室でしょう。

この場合、坪単価はおよそ40万円〜50万円のことが多いため、内装費用の相場は「400〜500万円程度」になります。

相場②:15坪(≒50㎡)程度の内装工事

15坪の店舗の場合、

  • セット面:2〜3席
  • シャンプー台:2席

程度の、小さなお店となることが予想されます。

この場合、坪単価はおよそ40万円〜60万円のことが多いため、内装費用の相場は「600〜900万円程度」になります。

相場③:20坪(≒66㎡)程度の内装工事

そして20坪の店舗の場合、

  • セット面:3席
  • シャンプー台:2〜3席

程度の、やや大きめなお店となることが予想されます。
アシスタントさんも複数いるような美容室であり、開業にも相当の覚悟が必要です。

この場合、坪単価はおよそ30万円〜60万円のことが多いため、内装費用の相場は「600〜1,200万円程度」になります。

なぜ狭い店舗ほど坪単価が高いのか?

ここまでの費用をみて、広いい店舗の方が坪単価が安い点に疑問をもった方もいるかもしれません。
これは、「一定の範囲であれば作業量が増減しても制作の負担はあまり変わらない」というものづくりの特性によるものです。

たとえば料理をする方は直感的にわかるかと思いますが、お弁当を作る際に1人分作るのと2人分を作るのであれば、材料は倍でも労力はそれほど変わりませんよね?
内装工事も同様で、ある一定規模であれば建物面積が増えても減っても、必要な人でが同じという範囲が存在します。
具体的には、10坪の店舗と15坪の店舗であれば、両方とも1人の作業員でほぼ全ての工程を進められるため、必要な人件費がほぼ同じになりがちなのです。

もちろん店舗が大きくなるほどかかる費用も大きくなるのは事実です。
しかし、必ずしも「小さい店舗にすれば面積に比例して工事費も安くなる」というわけではない点には注意が必要です。

まとめ|「坪単価」で相場を考えることの注意点

まとめ|「坪単価」で相場を考えることの注意点

以上、美容室の改装工事にかかる工事費の相場をご紹介いたしました。

本記事の要約

  • 10坪の美容室では400〜500万円が金額の相場
  • 15坪の美容室では600〜900万円が金額の相場
  • 20坪の美容室では600〜1,200万円が金額の相場
  • 狭い美容室ほど内装工事の坪単価は高くなる

ここで大切なのは、この「坪単価」というのは非常に大雑把な見積もりの方法であるという点です。

例えばこれから工事を行う物件が、居抜き物件で設備などをそのまま流用できるのか、不必要な壁や床が張られており解体工事も必要なのか、それともスケルトン物件なのかによっても、坪単価は倍近い差が生じるものです。

極めて当たり前の話ですが、同じ面積の建物を改装したとしても、工事費が必ず同じになるというわけではありません。
本格的な工事費が知りたい場合は、プロとの相談を経た上での見積もりが不可欠となるのです。

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