美容室の内装工事は自分でできる?DIYは本当にお得なのか徹底解説

美容室を開業したいけど、初期費用を抑えたいよ……

そうだ!内装工事をDIYでやれば、工事費が節約できるかも!

ちょっとまって!値段を理由にDIYを始めるのは要注意かも!

当ブログで以前ご紹介した通り、美容室の開業に必要な工事費用は坪単価12万〜20万円、20坪の店舗でおよそ400万円と、非常に高額になります。

これからお店を開く上で、なるべく初期投資は抑えたいもの。
そんな中、「DIYで工事費用を安くしましょう」という考え方は、大変魅力的に見えるものです。
近年のDIYブームやリノベーションブームの影響もあり、美容室の内装も自分でやってみたいという人も多いのではないでしょうか?

しかし、店舗の内装を自分ですべて行うのは、さまざまな点から十分な検討が必要となります。

そこで今回は店舗の内装、特に美容室の内装工事をDIYで行う際のメリットや注意点を、特に予算という視点から検証していきます。

検証!DIYで美容室の内装工事はどのくらい安くなるのか?

検証!DIYで美容室の内装工事はどのくらい安くなるのか?

美容室の内装工事にかかる費用はさまざまに分類できますが、その内容は概ね下記の2つに分類できます。

  • 材料費
  • 人件費

ちまたには「DIYで工事費を◯%も節約できました!」という情報がたくさんあふれています。
そうした情報を見る際は、まず「人件費と材料費のどちらをどのくらい安くしたのか?」という点に目を向ける必要があります。

DIYなら確かに「人件費」を節約できる……!?

セルフ施工で費用が安くなる最大の理由は、プロに依頼しないことによる「人件費の削減」です。
では内装工事の人件費とは、具体的にはどのくらいの予算が必要なものなのでしょうか?
ここでは2通りの方法でその概算をしてみましょう。

見積もり①

一般にリフォーム業界の利益率(工事費にしめる人件費の割合)は、20〜40%程度とされています。
当メディアの下記の記事でも紹介した通り、20坪程度の美容室における内装工事費は400万円程度が目安とされているので、そのうち人件費に当たるのはおよそ80〜160万円程度と計算できます。

見積もり②

一般に20坪程度のテナントの内装工事であれば、(スムーズに進めば)設計に2ヶ月、施工に1ヶ月の、合計3ヶ月程度で完成します。
仮に設計に1人、工事に2人のプロが関わったとした場合、それぞれに月給25万円を支払ったとしても、単純計算で必要となる人件費はやはり100万円程度となります。

実際の人件費は、もっと高いケースもあるよ。

じゃあやっぱり、内装工事をDIYでやれば100万円以上の節約になるのね!

……ある面ではね。

「材料費」が割高になりがちなDIY工事

「材料費」が割高になりがちなDIY工事

前項にて、DIYは時に100万円以上もの経費削減につながることがわかりました。
しかし一方で、材料費という点から見た時に、本当にDIYがお得になるかは疑問が残ります。

なぜなら、プロに依頼せずに設計や施工を行うと言うことは、以下のような事態を招く可能性が非常に高いからです。

  • 工具や道具も全て自前で用意しなければならない
  • 材料を小ロットで購入するため,プロよりも材料費が割高になりやすい
  • 失敗や作り直しも多く、その分買った材料が無駄になりやすい
  • 内装工事業者に頼むより時間がかかり、テナント料がその分かかってしまうことが多い
  • プロに任せたほうが「安くて魅力的な材料」「ローコストでも適切な工法」を提案してくれる
  • 万一怪我や事故を起こした際、治療費や補償費で予想外の出費につながる

これらの要因は一つ一つは数万円〜数十万円の損失かもしれません。
しかし、その一つ一つが積み重なった結果、せっかく節約したはずの100万円や200万円を超える損失につながりかねないのです。

つまり、プロに任せたほうが総合的にはお得ってこと?

お客様のご予算の範囲で、最適な提案をするのも僕達プロの仕事だからね。

美容院の内装にDIYが特に不向きな理由

美容院の内装にDIYが特に不向きな理由

そもそも、美容室の内装設計において、DIYはあまり相性が良くないんじゃないかな

えっ!どういうこと?

近年のDIYブームに伴い、住宅だけでなく飲食店やオフィスの内装を自分たちで手がけるケースも増えてきました。
そこには、単に価格や予算の問題だけでなく、DIYが持つ独特の雰囲気や空間の暖かさを重視する声も良く耳にします。

しかしこうしたDIYならではのメリットは、残念ながら美容室の内装工事にはそれほど当てはまらないケースが多いです。
なぜなら美容室の内装には、

  • 美容室の工事には、専門設備を扱う仕事が多い
  • 美容室の内装には、清潔さが重要
  • お客さんは美容院に「手作り感」を求めていない。

という特徴があるからです。

美容室には専門設備が多い

DIYをやったことがある方であればすでにご存知かもしれませんが、電気・ガス・水道など一部の配線・配管工事には、特定の資格や免許の所持が義務付けられているものが存在します。

住宅やちょっとしたオフィスのイメージチェンジ程度の工事であれば、無資格の初心者によるリノベーションでも基本的に問題はありません。
しかし、シャワー台や洗面スペースのレイアウト、機材用の電気配線やお客様への印象を左右する照明設備など、美容院の内装工事においてはこうした専門技術の求められる工事が、ほとんど必須のものとなってきます。

美容室の内装は、清潔さが命

第二の問題点として、美容室は通常の施設以上に「清潔感」「衛生面」への配慮が求められる点です。 

例えば一般に壁や床というのは、天井や設備周りに比べて初心者でもDIYがしやすい部位とされています。
しかし美容室の床や壁というものは「大量の髪の毛」や「スタイリング剤・溶剤」で汚れがちとなるため、他の施設に比べて耐久性と清掃性が非常に重要となります。
一般的な店舗や住宅では人気の壁紙や板張りの床材であったとしても、美容室では不適切であったり、より高い精度で工事しなければならないケースも多いことため、美容室のDIYは一層難易度が高いと言えるでしょう。

お客さんは美容室に「手作り感」を求めていない

さらに重要なのが、美容室に来るお客様の多くが「DIY感」「クラフト感」「手作り感」を求めていないという点です。

これが例えば飲食店であれば、「DIYの内装=レトルトや冷凍食品ではなく、手作りの味にこだわりのある店」といった形で、店のブランディングにつなげやすいという明白なメリットが存在します。

しかし幸か不幸か、ヘアサロンや美容室にくるお客様の多くは

  • 高級感
  • 特別感
  • 非日常感

など、DIYとは対極に位置するイメージや体験を求めて美容室に来る場合が多いのではないでしょうか。

無論、「だからこそ」という形で、DIY風の内装でブランディングを図る方針も存在するでしょう。
ただし、それが本当にお客様の望むブランディングであるのかどうかという点は、常に注意が必要しなければなりません。

DIYの内装を行うときは、それが店の都合の押し付けになっていないか、十分な注意が必要なんだ。

美容室の内装にDIYをうまく取り入れるには?

美容室の内装にDIYをうまく取り入れるには?

うーんそれじゃあ、美容室でDIYをやるのは間違っているの?

「なぜDIYをやりたいのか?」という部分をきちんと考えることできれば、選択肢はもっと広がると思うよ。

ここまで紹介した通り、美容室のフルセルフリノベーションは、難易度の割にメリットの乏しい選択肢と言わざるを得ません。
しかし、部分的にDIYを取り入れるという形であれば、意味のあるDIYになるのも事実です。

実際、DIY設計で成功している店舗というのは、その多くが適切な形で専門家の助言を取り入れることで成功している店舗なのです。

近年では施主の

  • 「DIYにも挑戦してみたい」
  • 「DIY風の内装にしてみたい」
  • 「少しでもDIYによって工費を節約したい」

という声に理解のある設計者や工務店も増えています。

彼らに依頼をすることで、

  • DIYのラフな雰囲気を取り入れた、個性的な内装の提案
  • 模型やイメージパースを用いた、理想通りの内装の提案
  • 少ない予算の中で理想を叶えるための適切なプランや工法の提案

をもらうことができれば、何もかも自分で行う必要があるDIYよりも、早く・安く・確実に、いいものが出来上がる可能性が高まるのです。

まとめ

今回は美容室の内装を自分で行う際の注意点をまとめてみました。

本記事の要約

  • 美容室の内装工事にかかる人件費は、大体100万円以上
  • しかし人件費を削減しても、デメリットの方が大きくなりがち
  • プロフェッショナルと相談の上、DIYを併用するのが賢い内装工事の向き合い方

ありきたりな内装は嫌だ。でも、オリジナリティあふれる設計事務所ってどこに頼めばいいの?」という方は、ぜひstudio.sumutoco(スタジオすむとこ)へご相談ください。

まずは見積もりやご相談だけという方も、ぜひご連絡ください。

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