美容室の内装工事を安くする、たった一つの方法|知識をつけること
美容室の内装工事って、どうすれば安くなるのかな……?
工事費を安くするにも、いろいろなコツがあるんだよ!
これからお店を開く人にとって、設計や施工にかかる費用を少しでも下げたいと願うのは当然の感情です。
でも、あまりに安い素材や業者を採用した結果、トラブルに巻き込まれて後悔するのも嫌ですよね。
それでは、満足感の高い内装工事と予算の削減を両立するにはどのようなことをすればよいのでしょうか?
美容室の工事費用を安く済ませるために必要なこと
結論から言えば、内装工事を少しでも安くする最大の方法は
「あなた自身が設計・デザインのことを勉強すること(情報を集めること)」
です。
なぜなら、クライアント側が正しい知識をたくさん身につけることこそ、スムーズな制作進行を実現し、無駄な費用を抑え、無意味な出費を抑え不要なトラブルを回避できる最良の方法だからです。
具体的には、下記の3項目が挙げられます。
- 妥協できる箇所とそうでない箇所を正しく選別できる
- 依頼者と設計者の意思疎通がしやすくなり、各工程がスムーズ
- 誠実で腕のある会社・業者を正しく選ぶことができる
以下、一つづつ解説していきます。
妥協できる箇所とそうでない箇所を正しく選別できる
どうして建築のことを勉強すると、内装費が安くなるの?
まず一番よくあるのは、「材料費」を安くできることね
でもそんなことをしたら、安っぽくなったり壊れやすくなったりしない?
もちろん、本来高い材料を使うべき箇所に安い材料を、なんの工夫もなしに利用すると、以下のような不都合が生じます。
- ありふれた量産型デザインになりやすい
- 必要な性能を満たさず、作業効率が落ちる
- 劣化・破損しやすく、修繕コストがかかる
ただしこうしたデメリットを、いかに回避しながらよい空間を作るかも、デザイナーや設計者の腕の見せ所です。
たとえば店内に人の視線の集まる空間(魅せるディスプレイ収納など)を意図的に作り、そこにピンポイントでオリジナリティのある高級建材を利用するのは定番の手法です。
逆にその反対側の空間や倉庫・スタッフルームなど、人目につかない部分の建材のグレードを落とすのであれば、やすい材料でも十分戦うことができます。
また、照明の位置や演出で工夫することによって、安い材料であっても高級感や気品のある空間を作る手法も存在します。
例えば美容院の場合、メインの空間は明るいのに対し、シャンプースペースではあえて照明を控えめにしている店があります。
あれは、店内を暗めにすることでリラックスできる空間を作るという意図ももちろんありますが、シャンプースペースの内装を廉価なものにしてそれを誤魔化しているという可能性も考えられます。
こうした工夫はほんの一例。
他にも設計者との打ち合わせにより、さまざまなコストダウンの手法が検討できるはずです。
ただ、こうした材料費面のコスト削減は、「どこは妥協してもよくて、どこは妥協したくないのか?」という部分が、依頼者側で徹底的に検討されており明白になっていることが大前提となります。
これが、依頼者側の情報収集が重要となる第一の理由なのです。
「どこの予算を削るか?」を考えるのは、クライアントとデザイナーの共同作業なのね。
依頼者と設計者の意思疎通がしやすくなり、各工程がスムーズ
それから、依頼主様の中で要望や理想のイメージが固まっていないと、設計がまとまらなくてどんどん設計・工事期間が延びてしまうことが多いわね。
期間が伸びると、それだけ人件費もかかっちゃうものね。
設計や施工の延長で予算が変わるかどうかは各業者の判断次第よ。でも打ち合わせが進まなくて料金が安くなることは絶対にないから、やっぱりスムーズなやり取りは重要ね。
例えば美容院の接客でも、
- カラーチャートを見せて、仕上がりをイメージできるお客さん
- 好きな髪型イメージの写真を収集してきてくれるお客さん
- 依頼したい髪型がはっきりしているお客さん
といった基礎的な知識があり、自分の要望が整理できているお客さんの方が、髪型のヒアリングもしやすい上に、仕上がりにも満足いただきやすいですよね?
これは建築家やデザイナーにとっても同じことです。
クライアント側であるあなたが、自分の好きなデザインを沢山見て要望を把握したり、予算感について勉強したりすることは、あなたの希望を設計者や施工者に正しく伝えるための前提となります。
しかも内装工事は髪型とことなり、「思った通りの設計になっていない」という失敗が起きた際、致命的な損失や損害に繋がりかねません。
そのため、設計や内装工事に関する情報を多く集め、「イメージと違う」というミスマッチを可能な限り排除することこそ、もっとも手軽でかつ確実な予算の削減方法なのです。
誠実で腕のある会社・業者を正しく選ぶことができる
でももっと大切なのは、「余計なトラブル」に時間やお金を使わないことね
悪意を持ってお金を騙し取ろうとする業者の話や、ずさんな見積もりを見抜けず結果的に損をした話もあるって、聞いたことがあるわ
それを回避する意味でも、やっぱり依頼者様側の情報収集はとっても大切なことなのよ
何より大事なのは、設計に関する情報を貪欲に吸収していく姿勢がないと、提示された見積価格が、適正なのか・高いのか・安いのか、の判断することです。
例えば内装工事の費用見積もりは、「相見積もり」をする方法があります。
一つのテナントを複数の業者に見てもらい、それぞれの見積り金額やその理由・見解を比較する行為のことですが、これによって得られるメリットは計り知れません。
- 多くの業者と相談できるので、自分の希望や意図やイメージを整理できる
- 多くの業者と相談できるので、自分の持っていなかった視点や発想、気づいていなかった店舗の特徴を教えてもらえる
- 業者間で競争原理が働くので、各業者の担当者もよりよいサービスをより良く提供しようとしてくれる
- 不必要な工程で内容を水増しし高額で工事を見積もる業者を、見破ることができる
- 本来必要な工程を説明せず以上に安い価格で引き受けてから値上げする業者を、見破ることができる
- 自分の考えに共感してくれる業者とであえる確率が高まる
このように多くの情報に触れることは、無意味なトラブルにお金を費やす可能性を回避するために必要不可欠な行為と言えるでしょう。
これは建築や工事に関する分野に限定した話では有りません。
例えば税金や法律、補助金制度に関して知悉することも、自分の身を守るために必要な勉強です。
その他、知人の紹介やSNSなどを経由した、口コミによる業者の調査も極めて重要な判断材料と言えるでしょう。
こうしたリファラルな業者の紹介は、単に信憑性が高いというだけでなく、広告費がかからない分安く設計を依頼できることもあるからです。
まとめ
今回は、内装工事費用を正しく抑えるための考え方についてご紹介いたしました。
本記事の要約
- 発注側に知識があればあるほど、見積もりは安くなる
- 知識と工夫があれば、廉価な材料でも満足の行く仕上がりに
- 自分の理想を適切に言語化して、設計過程をスムーズに
- トラブル事例の把握は、余計な出費を避ける最善手
知識がない状態では、良い業者とそうでない業者の違いも判断が難しいですし、設計者側の提案が希望通りのものなのかもイマイチわかりません。
まずは当メディアのような専門サイトで概要を把握し、細かい部分は相見積もりやプロの相談窓口で詳しくヒアリングするのがベストな選択肢と言えるでしょう。
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