狭い美容室内装こそ工夫次第でおしゃれに!【10坪・15坪・20坪】
一般的に、10坪・15坪・20坪の美容室が「狭い美容室」と定義されます。狭い美容室の場合は、「おしゃれなデザインにしたい」と思っても、予算もスペースも限られ、なかなか思い通りにいかないことがほとんどでしょう。
そこで、今回は、10坪・15坪・20坪であっても、予算もデザインも妥協せず、あなたの理想通りの美容室を作るためのポイントを解説していきます。
10坪・15坪・20坪の美容室をおしゃれにするポイント
おしゃれな美容室に共通する5点
おしゃれな美容室に共通するポイントは5点です。これを抑えれば、まず間違いなく「デザイン性が低い」美容室にはなりません。
おしゃれな美容室に共通するポイント5点
- 統一感(配色・テイスト)
- 明確なコンセプト
- 非日常感の演出
- 本物の素材の使用
- フォーカルポイントを制作
上記5点の詳細は、こちらの記事<美容室内装|おしゃれにするにはどうする?共通するポイント5点【事例つき】>で解説しています。
10坪以下|おしゃれな美容室内装
10坪で設置できる設備とデザインポイント
10坪以下の場合おすすめの設備は、「セット面2台・シャンプー2台」です。これ以上の設備が欲しい場合は、圧迫感が出ないように工夫する必要があります。
10坪以下|おしゃれな美容室内装の事例
水原希子さんを始めとする、有名モデルのカットをされている美容室です。「奇抜で、お洒落、でも奇抜過ぎない」「洗練されていて、それでいて入りやすい」そんな要望に沿ってデザイン・製作した美容室です。
岩を切り出したような、印象的な受付カウンターとセット面に予算を集中的に割いています。一方、天井や壁はオーナーさんとそのご友人に塗装していただくことで、コストを抑えています。詳細はこちらの記事<【画像あり】10坪以下|人気美容室の内装の事例とデザインポイント>でご覧いただけます。
15坪以下|おしゃれな美容室内装
15坪で設置できる設備とデザインポイント
15坪以下だと、おすすめの設備は、「セット面4台・シャンプー2台」です。これ以上の設備が欲しい場合は、圧迫感が出ないように工夫する必要があります。セット面を6つくらいにすることも可能ですが、少し窮屈に感じるかもしれません。またその場合は、スタッフルームなどの見えない部分を削ったり、トイレを最小限にしたりする必要があります。
空間自体がおしゃれでも、きちんと収納計画を行ったり、導線を整理しておかないと、お客様には「ごちゃごちゃした」印象に映ってしまうので、注意が必要です。
15坪以下|おしゃれな美容室内装の事例
こちらは、黒とグレーを基調とした、下北沢の美容室です。膨張色の黒は、部屋を狭く見せてしまうため、あまり美容室では使用しません。しかし今回は、設定したお店のコンセプトと、物件の特性である広い窓を利用して、あえて黒を基調としています。窓の外の景色を鏡に映すことで、フォーカルポイントを作り、また、実際よりも広さを感じられるように設計しています。詳細はこちらの記事<【画像あり】15坪以下|人気美容室の内装の事例とデザインポイント>でご覧いただけます。
20坪以下|おしゃれな美容室内装
20坪で設置できる設備とデザインポイント
余裕を持たせた店舗にするなら「セット4〜5面・シャンプー2台・その他1台」程度がおすすめです。その他というのは、マツエクやネイルのブースのことを指します。
20坪以下|おしゃれな美容室内装の事例
「イタリアの裏路地」を再現したテーマ〜パークのような美容室です。こちらは全てに予算をかける形で、作り込んでいます。建物の窓を開けると鏡が出てきて、セット面が登場する仕組みです。詳細はこちらの記事<【画像あり】20坪以下|人気美容室の内装の事例とデザインポイント>でご覧いただけます。
おしゃれな美容室って、予算いくらでできるの?
一般的に、チープ感のないおしゃれな美容室を作るのには、一坪あたり50万円程度が必要です。その場合、10坪だと500万円、15坪だと750万円、20坪だと1,000万円になります。<10坪・15坪・20坪|狭い美容室内装にかかる金額は?>
しかし、予算がないからと言って、おしゃれな美容室作りを諦める必要はありません。弊社Studio.Sumutoco(スタジオすむとこ)の場合、下記の工夫を行って、予算を抑える取り組みを行った例があります。
予算を抑えて美容室内装を作った例
- オーナーさんとそのお友達に「塗装」を行ってもらい、「塗装費用」を削減した
- アウトレット品や展示品を活用し、費用を抑えた
- 1点集中型で予算をかけ、そこに視線が行くように設計し、他を最小限にすることで費用を抑えた
まずは、自己資金がいくら用意できるか、いくら融資を受けるかを仮で決めて、そこから予算配分を行って内装予算を考えるのが良いでしょう。<美容室の開業にかかる費用は?予算配分(内装・設備…)を公開!>
おしゃれな美容室でも予算を抑える方法
おしゃれな美容室を作りたいけど、お金がかかるんだなぁ
良いものは、材料も手間もかかるからね。でも、ちょっとした工夫をすることで、予算を抑えることもできるのよ。
予算をかける場所を絞る
全てをおしゃれにしようとすると、非常にお金がかかります。もちろんそれができれば最高ですが、そうもいかないことが多いでしょう。お金をかけずにおしゃれにするには、ポイントを絞って予算をかけることです。予算をかけるべき場所とかけなくて良い場所は下記の通りです。
予算をかけるべき場所
- お客さんの目線から1m以内の場所(壁)
- セット面
- レセプションカウンター
優先順位の低い場所
- 床
- 天井
- (お客さんの目線から1m以上離れた)壁
- トイレ
「優先順位が低い場所」は、最低限「マイナス要素をなくして、空気感を壊す要素をなくすデザイン」にしておきましょう。具体的には下記でポイントを解説していますので、ご参考になさってください。
外観は優先度を下げる
「予算がない、けれどもきちんとおしゃれな美容室を開業したい」時、外観は後回しして、内装に予算をかけるべきです。理由は下記の通りです。
- 開業時は資金力がない
- 中途半端な外観工事では集客効果が見込めない
- 営業開始後の工事でも問題ない
- 外観と内装の工事をセットで依頼しなくても割高になりにくい
詳細は、記事<美容室の外観|最初は予算をかけなくていい理由>で解説しています。
内装業者の選び方で節約する
設計事務所に依頼すると、設計料が施工費の20%程度かかります。工務店に依頼すると、設計料が安く抑えられることがほとんどです。しかし、工務店はデザインに強みを持たず、おしゃれな内装は難しい場合も多々あります。従って、工務店に依頼する場合は、その工務店がデザインした事例をよく調べてから依頼する方が良いでしょう。
また、少ないですが、設計と施工を両方行っているデザイン事務所も存在します。そういった事務所を探してみるのも一つの手といえます。詳しい違いは別記事<【工務店・設計事務所・建築家】美容室内装を頼むのはどこがいい?>で解説しています。
まとめ
- 10坪・15坪・20坪の美容室をおしゃれにするポイント
- 統一感(配色・テイスト)
- 明確なコンセプト
- 非日常感の演出
- 本物の素材の使用
- フォーカルポイントを制作
- 10坪の場合
- 予算:500万円
- 設備:セット面2台・シャンプー2台
- 15坪の場合
- 予算:750万円
- 設備:セット面4台・シャンプー2台
- 20坪の場合
- 予算:1000万円
- 設備:セット4〜5面・シャンプー2台・その他1台
- おしゃれな美容室でも予算を抑える方法
- 予算をかける場所を絞る
- 外観は優先度を下げる
- 内装業者の選び方で節約する
おしゃれな美容室を開業したい場合、優秀なデザイナーとの連携が必要不可欠です。あなたにぴったりのデザイナーを見つけて見てください。